パワートレーニング、始めました。-自己分析編-

今シーズンは長女の受験や次女の骨折もあってあまりスキーをやれなかったのですが、ホームゲレンデのシーズン券の期限がきれる4月からは完全に自転車にシフトします。
近々の目標はもちろん富士ヒルクライムでのシルバー獲得です
この目標、モノ凄くハードルが高いんですよ。なぜなら50代では昨年の例で言うと上位1.7%(27/1625)しか達成できないんです。(ちなみに昨年は175位に終わりました…)
でも、あくまで目標は高くおかないとチャレンジ精神が維持できないので、分相応ではないと思っていますが現時点ではこれを目標としておきます!(直前で目標変更する可能性ありですが)
で、これまでも1日1時間のローラー台トレーニングを平日3回は欠くことなく実施していますが、今年はパワーメーターを使った”パワートレーニング”という方法を取り入れているので紹介しようと思います。
パワーメーターがあると色々な事が定量的に解るようになるし、トレーニングの成果も管理できるので、辛いトレーニングでもモチベーションを維持しながら継続することが出来るようになると思います

スケートにおけるパワートレーニングの活用例

話が変わりますが、平昌オリンピックが終わってしまいましたね〜
個人的には男子モーグルの銅メダル(準決勝までは金銀銅独占の可能性もあったと思ってます)が一番興奮したのですが、それと同じくらい面白かったのがスピードスケート女子団体パシュートです。
実はチームパシュートって自転車競技にもあって、東京オリンピックの種目にもなっているんです。
4人一組でスケートと同じように前走者の後ろをピッタリついて走る戦術はスケートも自転車も同じなので少なからず自転車の参考になるかな…と思って、女子パシュートの特番もしっかり見ちゃいました。

その番組内で代表コーチのヨハン氏が選手に与えたアドバイスが、自分が自転車で今やろうとしているパワートレーニングの目指す姿を暗示しているかのような内容だったので紹介いたします。

東京オリンピックでも使用される伊豆ベロドロームでのチームパシュートの様子
(写真はブリジストンブログより転載させて頂きました)

自分の限界って、自分以上に誰がわかるの?

パシュートは風除けになる先頭を順番に交代しながらチームの全体をスピードアップさせるんですが、当然先頭に出るともの凄く体力を消耗するんです。
しかも自分の分担が終わっても、列の後ろについて元気な先頭のハイペースに着いていく走りをしなければなりません。
だから、つい自分が先頭になった時、体力を残しがちになるのは当たり前なんです。
番組内でも練習で佐藤綾乃選手が全力で走ったのに目標タイムが出せなかった時、コーチは次のようなアドバイスをしました。
『実力はあるのに何を恐れているんだ』
これってヒドイ言葉だと思いませんか?ちょっと想像してみてください。
例えば本気の全力で1500メートル走をやった後、呼吸困難で殆ど死にかけている時に
『手を抜いて走ってるんじゃない!』
って、鬼教師に怒られたようなもんですよ。
『何言ってるんだ!お前に俺の何が分かる!』
な〜んて反抗したくなる人もいるんじゃないですか?

でも、佐藤選手はもちろん反抗なんてしません。その日の練習日記には
『速いラップでいけないわけがない』
と綴っています。

なーんでこんなに未知の領域に対する物分かりがいいんでしょうか !!
なぜコーチは選手自身が限界だと思っていたところが限界ではない、と断言できたんでしょう?

私はこれこそがパワートレーニングの本質だと思っています。
きっと選手はコーチが指摘している弱点や伸び代をパワートレーニングのデータを見て相互に納得したからこそ、恐れず、迷いなく自分を追い込み、栄光を掴んだんだと思います。

パシュートは前走者を風よけに使う事で後ろの人は体力を温存し、
先頭交代をすることでチーム全体の速度を上げるまさにチームk競技
(写真は産経デジタルより転載させて頂きました)

パワーメーターって何で必要なのか?

話を自転車に戻しましょう。
ヒルクライムでは軽量な機材(フレームやホイール、など)を使うとパフォーマンスが向上します。
この効果は非常に解りやすいです。タイムをお金で買うようなモノです(もちろん効果には個人差がありますよ)

一方、軽量な機材で”速さ”を手に入れても、その速度を維持できなければ結果には繋がりません。
ヒルクライムやタイムトライアルのように一定のパワーをレース時間内に出し続けなければならない競技の場合、パワーマネージメントも重要になります。
走行中のパワーを定量的に把握するにはパワーメーターが必要なので、パワーマネージメントする場合にも投資が必要です。

ホイールを買うか?それともパワーメーターを買うか?
は多くのサイクリストが一度は直面する課題なんじゃないかな…思っています

かく言う私は最初にヒルクライム用に軽量ホイール(デュラエースC24)を購入、
その後、練習用兼エンデューロ用にセミエアロ(レーシングクワトロ)を買って、ロードを初めて6年目の昨年、ようやくパワーメーターを導入しました。
やはり最初は効果がすぐわかる機材に投資しちゃってますね(笑)

パイオニアのパワーメーター(左側のみ)を付けました。
ガーミンにパワー値のみを出力しているのでぺダリングモニター機能は使っていません

重要なのはパワーメーターをどうやって活用するか?

パワーメーターで実力と目標を定量化することまではできたのですが、その実力を向上させる”パワートレーニング”については知識がなく、表示されたパワー値をみて一喜一憂していただけでした。大事なのは
1.自分の弱点はどこ?どうすれば実力を伸ばせるのか?
2.どうすれば、レース当日にその実力を出し入れるか?
ですよね。
この問いに的確に答えを出してくれている本がパワー・トレーニング・バイブルなんです。
口コミを見てもいい評価が多いのでこの本に沿ってトレーニング計画を立てることにしました。

パワートレーニングを始める前に自分のパワープロフィールを調べました

自分の得意分野と苦手分野を知る(≒自分の脚質を知る)

ヒルクライムに出ようという決意を持っているサイクリストは自分の弱点を理解していて、そこを強化しようと日々努力されている方が多いと思います。
私もローラー台に乗ってる時はそのことばっかり考えています。
この本によると自分のスタート地点と改善代を定量化するために、まず自分のパワープロフィールを確認することを薦めています。
具体的には次の①~④のカテゴリの最大出力を著作者のチームが持っている膨大なアスリートのデータベースから作った”レベル”に照合すると、レベルのパターンは脚質毎に特色があるので、自分の脚質(=得意&不得意分野)が分かります
①5秒間 ②1分間 ③5分間 ④20分間(FTP)
– 4つのカテゴリーのレベルがほぼ同じならばオールラウンダー
– ①が特に秀でている場合はスプリンター
– ②から③へ大きくレベルが向上する場合はTT、クライマー
– ①と④が秀でている場合はパシュート
となるそうです。
書籍についている資料を添付する訳にはいかないので、イメージを説明すると下記のようになります。
各カテゴリの出力値を体重で割った値W/kgにして表に当てはめた場合、下記のどれかのパターンになると思います。

早速、自分の結果を分析したところ、ルート型というのか…どれにも当てはまりません(笑)
でも、1分と5分の間で(僅かですが)急上昇しているので強いて言えばTT、クライマータイプなのかなぁ…と言う感じでした。

結果のイメージ
4つのカテゴリのレベルには脚質毎にパターンがあり、そこから得意、不得意分野が明確になります。 今回は説明のため縦軸をイメージでラフに区切っていますが、実際の書籍についている資料では0.1~0.3W/kg毎各カテゴリの評価ができるようになっています

よくある話ですが、参考例にないパターンです(笑)
でも、1分と5分の間で僅かですが急上昇しているのでTT、クライマーの気があるのかも知れません

スタート地点の把握(=自己分析)はできました。

富士ヒルやエンデューロをメインにしている私にとって、私のパワープロフィールは今までの活動を肯定している結果となったと言えると思います。
今後のトレーニング方針としては他に比べて大幅にレベルの低いスプリント能力(1分)を強化するという選択肢もありますが、先述したとおりヒルクライムとエンデューロがメインならスプリント能力を強化するのに時間を割くのではなく、今の得意分野(5分、20分)を伸ばした方がいい、と判断します。
まぁ1分能力を引き上げれば夢の”オールラウンダー”の脚質に近づける、という見方もできますが、低いレベルのオールラウンダーになってしまうのでこの選択は無しですね。
(逆に言うとオールラウンダーを目指すなら全ての項目をやり直す必要がある、という事)

得意分野(5分、20分)のレベルアップするトレーニングとは?

20分出力の向上≒FTPの向上ですからヒルクライムをやっている皆さんはほぼ全員がこの分野のトレーニングのトレーニングを重点的にやられているのではないでしょうか?
この領域を強化するに、楽な練習はないことが本を読んで改めて分かりました(笑)
結局は最大心拍数に近いところで高出力を出すドMの練習しかないんですよね
本でもいろいろ具体的なメニューを紹介していますが、1日1時間という制限の中では少しアレンジを加える必要があるので、本をベースにオリジナルメニューを作りました。

大分お話が長くなったので、今回はこの辺で。
続きはまた次回にお話させて頂きます。

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投稿者プロフィール

44kz(ししかず)
44kz(ししかず)
自転車に乗ることで日々の活力を回生させている壮年ライダーです。
エントリーアルミのTCRにパーツを交換しながら乗っています。
このブログでは実際に使ったアイテム&走ったコースの紹介をメインに綴っていきます。
Team SUMIT&神奈川ランチライド会会員

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