カッコいいママチャリになりました!NISMO号3次改修仕様を紹介します
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ママチャリ改造のテーマは乗りやすさの改善と制動力の向上!
今回はほぼライフワークとなっているママチャリ改造のお話です。
ママチャリの魅力とは以下だと思っています
- リュックなしでも大量な荷物積載性能
- 低圧なタイヤなので衝撃吸収性と耐パンク性能が高い(あくまで適正圧での話)
- 小まめなメンテナンスは不要(ロードレーサーとの比較)
これはロードレーサーにはない性能なのでロードレーサーを所有していても、ちょっとした買い物や駅前までの移動にママチャリを使っている方は多いと思います。
でも欠点は乗っていて楽しくないこと。
機種によってはロードレーサーの2倍以上の重さだし、サドルにどっしり座るポジションは体重を活かしたペダリングができません。だから
ママチャリの良さはそのまま維持して、ちょっとでも走りやすくならないかな~
という日々の欲求が溜まって、時々改造したくなるんです(笑)
約10年ぶりとなるママチャリNISMO号の3次改修ではママチャリ特有の機能(積載能力&メンテナンスフリー)は損なわず乗りやすさ、安全性、そしてカッコよさ全てが2次改修仕様から段違いに変わりました。
まずは仕上がった車両を見てください
(ちなみに2次改修時の投稿はこちら↓)
では一つ一つについてもう少し詳しく説明いたします
1.アヘッドステム
ロードバイクからママチャリに乗り換えるとペダルに全く力が入らず乗りにくい!と感じる人は多いと思います。
ロードレーサーの乗車姿勢ってハンドルのフラット部分を握っている時でさえ上体は前傾姿勢になりますが、ママチャリの場合、基本的にハンドルの位置が高く近いため、上体は起き上がってしまいます。
このためサドルに座ったままだとペダルに体重を乗せ難いんです。
そもそもクランク長やハンドル幅、シートポストの角度、等を自分のカラダに合わせて購入するロードレーサーと違ってこの辺をしっくりさせるには限界があります。(メチャクチャお金かければできるかも)
でもサドル高さとハンドル位置が改善できれば大分よくなるハズです。
サドル高さの改善は2次改修の際、延長シートポストを導入して大分改善できているので今回は主にハンドル位置の改善をやりました。
その主役は(株)日東のアヘッドステムです。
日東のアヘッドステムと言えばクロモリロードやピストバイクにはお馴染みのブランドで鍛造アルミでできたロードレーサー系のパーツです。
ハンドルのクランプ径、突き出し量、ポスト長はたくさん種類があるので自分の目指すポジションに合わせて選ぶ必要がありますが、ポスト径はφ22.2しかないんです。でもNISIMO号のポスト径はφ22.2だったし、家にある他の3台のママチャリのポスト径を計ったら全部φ22.2でした。
もしかしたらクロモリロードとママチャリのポスト径は統一規格なのかも知れませんね
今回はカゴとの干渉と、ハンドリングの急激な変化を避けるため前出し量はロードレーサーほど長くせず緩い前傾姿勢を作れる長さとして90mmにしました。
今回使用したアイテムの紹介
NITTO NTC-225
メーカーHPはこちらです➡http://nitto-tokyo.sakura.ne.jp/stem.html
購入はこちらからどうぞ(amazonサイトへ移動します)
(注意)リンク先の商品の突き出し量は80mmです
2.前カゴ(軽量&ローハイト)
カゴ自体は乗りやすさとの関係性は非常に薄い部品ですが、ハンドル位置を適正化(低く、前に出す)しようとすると従来のカゴではハンドルが干渉してしまうので、高さの低いモノに交換しました。
(ママチャリの積載性を確保するためカゴを無くす、という選択肢はないです)。
しかし、実はこのカゴ交換は慎重に事前準備をする必要がありました。
実は今回この調査が不十分だったためカゴが取り付けられず、ママチャリなのに前カゴを諦めるしかない…と言う厳しい事態に直面したんです。
カゴ交換の作業自体は簡単なのですが、カゴの位置を下げるにはハンドル側の取り付け点の位置も下げないといけない事が作業中に判明。(←この確認を怠ったのがアホでした)
オリジナルのステー(ヘッドチューブ側)にカゴの側面を合わせると高さの低いカゴでも上部がハンドルと干渉してしまうんです。
交換用のステーはたくさん売っていますが、高さが下がるステーは見つからず。
困り果てた時、ダメ元で閃いたのがオリジナルのステーを矯正(*)することでした
(*)ゴムハンマーで叩いて曲げる
ちょっとドキドキしましたがやってみると意外とよく曲がるので(笑)、気が済むまでガンガン叩きまくってしっくりくる形状にすることができました。
ちなみに矯正のコツはチカラ加減と度胸だけ(笑)
後は諦めないで納得いくまでやる!しかないです
今回使用したアイテムの紹介
PALMY(パルミー) ATBワイヤーバスケット ATB-W
メーカーHPはこちらです➡https://www.rinei-web.jp/products/3777
購入はこちらからどうぞ(amazonサイトへ移動します)
3.グリップシフター
この車体はオリジナルが内装3段+サムシフターなんです。
サムシフターでも機能的に問題はないのですが、デバイスが結構大きいのでハンドル回りがゴチャゴチャするので、今回はグリップシフターに交換してハンドル周りをスッキリさせました。
グリップシフターはシフトワイヤーがハンドル軸からオフセット位置で接続されているので、サムシフターと違ってシフトワイヤーがハンドル軸上に来ないんです。
それと同時に左右のブレーキレバーも大分ガタが大きくなってきたのでこの際なので交換しました。
新しいブレーキレバーも次に書くブレーキ強化のためレバー比が大きい仕様を導入したので、ブレーキワイヤーのオフセット量が大きくハンドル軸からワイヤーが離れてくれました。
合わせてブレーキワイヤーのケーブルの長さを短くしたり、ベルも小さいモノにしたおかげでハンドル周りは圧倒的にスッキリしました。
今回使用したアイテムの紹介
シマノSL-3S43J 3speed 1560mmケーブル
メーカーHPはこちらです➡https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/nexus-inter3/SL-3S43%20J.html
購入はこちらからどうぞ
(amazonサイトへ移動します)
(注)シフトワイヤーが長い仕様もありますのでワイヤー長を確認してください。長くても機能的には問題はありませんが見栄えが悪くなりますのでご注意ください
(NISMO号に装着したのは1560mmです)
4.前ブレーキ(デュアルピボットキャリパー)
今回の改修のもう一つの目玉のがコレです。
ママチャリのキャリパーブレーキってロードレーサーと基本的な構造は同じですが、厚めの鉄板を打ち抜いた素材で作られているので、鍛造アルミで作られているロードレーサーのブレーキとはアームの太さ(=剛性)が違い、制動力のポテンシャルが劣ります。
この打ち抜き鉄板仕様のブレーキはコストの都合上、ほぼ全てのママチャリが採用しています。
ごく一部の例外を除いて。
その例外の一つがブリジストンマークローザ7Sです。
”マークローザ”と聞いて”やっぱりね”と思う方もいらっしゃると思います。
言わずと知れたママチャリGPの常勝マシン 販売状態でママチャリなのに20kgを軽く下回る重量(15.9kg)、最速ママチャリの代名詞がマークローザです。
マークローザの詳細はブリジストンサイクルのHPを見てください➡
https://www.bscycle.co.jp/items/bicycle/greenlabel/markrosa/
そのマークローザのブレーキは最初からTEKTRO(無印なので推定)の鍛造アルミ製のキャリパーブレーキが着いているんです。しかも一般的なママチャリに採用されているシングルピボットタイプではなくロードレーサーと同じデュアルピボットタイプ(*)なのでブレーキシューの押し付け力が全然違うのでよく効くんです。
(*)デュアルピボットとシングルピボットの違いについてはマニアックな話になるので興味のある方は各自調べてみてください。
お勧めのサイトはこちら➡
自転車の修理屋さん M's Cycle https://www.ms-cycle.com/2021/03/blog-post_17.html
YAHOO知恵袋 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1399511103
マークローザのブレーキを見た時に、正直言って衝撃を受けました!
ママチャリにこんなの付ける必要があるの?っていうか、まだまだやれることあるじゃん!っていう感じ
という事でさっそくマークローザのブレーキを調べたのですが、WEBカタログには詳しいことが書いておらず、形状からTEKTROのLINE UPを調べたところ、そっくりなモノがTEKTRO 800Aでした。
そこで今回、購入したのは800Aの後継機である810Aになりました。
今回使用したアイテムの紹介
TEKTRO(テクトロ) 810A FRONT
メーカーHPはこちらです➡https://tektro.jp/brake-810c.html
(購入したのは810Aですが型落ちのため情報がなく、現行の810Cのページに移動します)
購入はこちらからどうぞ
(amazonサイトへ移動します)
5.スタンド(正爪両立タイプ)
スタンドは走行性能の向上には全く関係ありませんが、経年劣化によって大分ガタが大きくなってきたこともあり交換しました。
せっかくなので少しだけ機能が向上しています。それは…
- 停車時の安定性 ➡ 馬蹄形の爪の部分により接地面積が拡大
- 停車時の負荷低減 ➡ 爪の部分を踏むだけでスタンドUPが完了(テコの原理)
またスタンドを立てると自動的にロックされる機能も付加されました
今回使用したアイテムの紹介
昭和インダストリーズ 27W-13AL BK ブラック
メーカーHPはこちらです➡https://www.showaind.co.jp/city/
購入はこちらからどうぞ
(amazonサイトへ移動します)
6.フェンダー(泥除け)のカーボンルック化
これも走行性能向上には全く関係ありませんが、フェンダー(泥除け)は意外と目立つ場所なので視覚的アピール度は非常に高まったと思います。
そもそもチェーンケースとフレームは2008年のスーパーGTに参戦していたXANAVI NISMO GT-Rをモチーフにした自作ステッカーが貼ってあるのでフェンダーのカーボンルック化はよりスーパーGTの雰囲気を演出してくれていると思います。
今回使用したラッピングテープは非常に柔らかい素材のため、フェンダーより幅を大きめのモノを使って、テンションを掛けながら貼り付ける事でほぼ完成しました。多少の気泡はヘラで追い込みましたがドライヤーは不要でした。
作業自体にヘラ以外の特殊な工具は不要なので是非挑戦してみてください
失敗したら剥がせばいいだけですから(笑)
今回使用したアイテムの紹介
ハッピークロイツ カーラッピングフィルム
10cm幅 × 6m カーボンブラック HZ2741
メーカーHPはこちらです➡http://www.happykreuz.jp/carbon/
上のリンク先に商品紹介の動画がありましたので興味のある方はご覧ください
購入はこちらからどうぞ
(amazonサイトへ移動します)
テープ幅はリンク先で選べます
インプレッション
カゴをつけるのにちょっと苦労しましたが、ここを上手くまとめることが出来たため、ポジションは大分よくなってサドルに座って手を伸ばすとちょうどいいところにハンドルがきた感はあります。
サドルに座ると上体がアップライトな姿勢になるママチャリと違って、ハンドルに手を載せると若干の前傾姿勢(≒クロスバイク)になり、ペダルに体重が乗せられるポジションになったと思います。
またアヘッドステムによってハンドルが90mm前出ししたことによって明らかに前輪荷重が増え、前輪の接地感が増しました。
これはある意味安全性の向上と言っても良いかも知れませんね
そしてもう一つの中心アイテムであるテクトロのデュアルピボットキャリパー810Aはこれ単体だと実は意外と変化代が少なかったんです。
まあ握った時のガッチリ感は向上した感じはしますが、肝心の制動力自体は大して向上してない気がしました。
そこでブレーキシューもロードレーサー用のカートリッジタイプに変えてみたんです。
そしたら劇的に制動力がUPしました!
それもそのはずでブレーキシュー自体の大きさを比べるとロードレーサー用のブレーキシューはママチャリ用に比べてかなり大きいんです。
そのため仮にシューの材質が同じだったとしてもロードレーサー用のブレーキシューは制動力が大きくなります。
実際はシューの材質違いによるアドバンテージもありますからロードレーサー用のブレーキシューの発生可能な制動力はそれ以上に大きい事は確実です。
『だったらブレーキシューだけ変えればよかったじゃん!』
確かに、それはそうかも知れません。
でも、試してはいないのですが、もしかしたらロードレーサー用のブレーキシューをママチャリオリジナルのシングルピボットタイプのブレーキキャリパーに付けて思いっきり握ったらキャリパーのアームが曲がってしまうのではないか?とも思います。
つまりロードレーサー用のブレーキシューが発生するストッピングパワーを受け止めるには鍛造アルミ製のごっつい太さのアームにする必要があるのではないか!と思っています。
そう思わないと買った意味ないですからね(笑)
あとはフェンダー(泥除け)のカーボンルック化は意外と目立ちます。
スタンドアップしてちょっと後方から見た時の雰囲気が凄く気に入ってます(笑)
機能は何も改善してませんが、自分的には非常に満足しています
ちなみにこの自転車をメインで使っていた嫁さんに3次改修後の姿を見せて、
『どうよ!大分変わっただろ!』
と聞いたら
『ベルが金色にかわった』
『泥除けが綺麗になった』
『あとは?』
と言われました。
まぁ、いいんだけどね…(笑)
【動画】NISMO号3次改修仕様
上で書いた改修部分を簡単に説明しています。
写真よりイメージがつかめると思いますので是非ご覧ください
(ブレーキシューはまだBR6700になっていません)