Mt.富士ヒルクライム2016の振り返り#2

振り返り#2 レース編

早いもので富士ヒルが終了してから1週間が経ちました。
富士ヒルが終わってもチームサミットは9~11月のエンデューロに出る予定なので練習を緩めるつもりはないのですが、暫くはヒルクライムから遠ざかるし、年に数回しか走らないスバルラインを(結果はともかく)真剣に走った感想は貴重なデータなので残しておきたいと思います。

最後の最後 ゴール前の500mは辛いんです

最後の最後
ゴール前の500mは辛いんです

ラップ表と結果の比較

ヒルクライムやマラソンでは距離毎に通過タイム(ラップ表)を設定して、ベースを管理するのが一般的で富士ヒルの目標毎のラップ表はネットなどを探せば、そんなに苦労せずに探しだせます。
今回はシルバー目標ですが、出だしから遅れてしまうと精神面に的に辛いので、身の丈にあった?80分切りのラップ表を使いました。
80分ペースで入って調子が良ければ(そんな奇跡が起これば)ペースを上げよう!という魂胆です
まずはこのラップ表(下)と実際のタイムと比較しました。

結論から言うと
・序盤(0-5km)の遅れを過少評価した
・5-15km以降の緩くなった勾配(5←7%)でのペースが安定しなかった
・20km以降は予想以上にパワーが残っていた(残し過ぎ!)
となります。
少し補足すると序盤セーブして入った割に、肝心なところでのペースが不適切なため、体力を使いきれなかった。
つまり、イーブンペースの原則
『きつい所で無理しない、ゆるい所でラクしない』に対し、
『ゆるい所でラクしちゃった…』と言うところでしょうか
ゆるい所でラクしちゃったと言うより、目標の出力が出せなかった、と言うのが正解です。
つまり、この走り方を実践するには実力不足だった、という訳です。

結果とコメント

結果とラップ表の遅れに対するコメント

当日どのように走ったのか?

今回の最強の武器であり、諸刃の剣でもあるイーブンペース走法をパワーメーターなしでどうやって使おうとしたのでしょうか?
振り返って見ると、要所要所で判断ミスを沢山していた事が分かりました
では、参りまーす。

スタート(北麓公園競技場)〜計測開始地点(胎内交差点)

富士ヒルは参加者が多いため、自己申告タイムを基に複数のグループに分け、各グループ毎にスタートします
今回は15グループあって最後のグループは一番スタートから70分後のスタートになったそうです。
それだけ分けても各グループは500人以上はいるので安全を配慮し競技場から計測開始地点まではパレード走行(非計測区間)となっています。
この区間を利用して軽くアップしようにも前も後ろも人だらけのためやれる事は限られます。
出来るだけローギヤにしてハイケイデンスで回して心拍数を上げることくらいしかできません。130位まで上がったかな?(計測開始ポイントにだんだん近づく事による緊張感で上がったのかも知れません)
後はサイクルコンピュータのチェックをしたくらいです

リアルスタート(胎内交差点)〜5km(1合目手前) 

敗因:44秒の過小評価
マラソンでもそうですが、スタート直後の入りの1km(約3分間)はゆっくり入って血の循環を整え、心拍数をその日使うレースコンディションまで上げるといった確認に使います。
特に富士スバルラインは平均勾配5.6%で全体的には緩い勾配のコースですが、スタート直後のこの区間は比較的勾配が急なので、焦ってココで頑張り過ぎると消耗を早め、最後まで持たず結局大きなタイムロスに繋がります
そうは言ってもレースなのでサイクリングをする訳にはいきません。心拍数の急上昇を抑えながらもスピードロスを防ぐ必要があります。
そういう意味では実は一番難しい区間だと思っています。
このためトレーニング終盤の盲ワットはココを集中的に練習しました。

前回の投稿にも書きましたが、今大会に向けてサドル位置を引いて下げたポジションで練習してきました。
コレは大きな力は出ないけど疲れにくい大臀筋(お尻)をメインで使い、大きな力が出るけどすぐ消耗してしまう大腿四頭筋は急勾配対応や後半まで取っておくためです。
このサドルを引いたポジションだとパワーが出し難いのですが、目標である260Wくらいなら何とかなりそうだったのでココを強化してきました。

つまりパワーメータを使わずにパワーを管理するという難題に対する私の回答は、
”ポジションで出すパワーを分ける”
というモノでした。(ポジションを使った出力制限=2段切り替えスイッチ化)
・メインパートは引いたサドル位置にお尻を落ち着け、大腿四頭筋を使わずに漕ぐ(MAX260W目標)
・後半や急勾配でよりパワーが必要な時(出来るだけ短時間)だけ、お尻の位置をこれまでの位置(少し前)にして大腿四頭筋、およびハムストリングスを使った引き足などを総動員する、という訳です
当日やることはローラー台で行ってきた引いたポジションでの練習を正確に再現するだけ。
そうすれば、自動的に260W走行ができるようになる、と信じていました。

結果、5km通過タイムに対して44秒遅れ、と遅れているのにも関わらず、78分目標に対する遅れなので、80分に対しては十分余裕がある!と判断してしまいました
ここで「練習通りにやれば、イケる!」と過信してしまい、次の5kmは勾配が緩くなるんだから、このままの力加減で十分と特にペースアップは意識しませんでした。
コレが命取りとなるわけです

5〜10km(樹海台駐車場過ぎ) 

敗因:出力調整が上手くできずタイムロスを重ねた
ここからは序盤に対し平均勾配が緩くなるため、序盤と同じ出力が出せれば、勝手にスピードアップしてタイムが縮まる区間です。このためどちらかと言うとオーバーペースになることを懸念し、ちょっとだけ抑えて丁度いいかな…と思っていた区間です。
しかし、開けてみるとタイムが伸びませんでした。
上にも書きましたが、出力の刷り込み”盲ワット”は0-5kmには時間を避けたのですが、この区間は十分にやれていなくて、感覚頼りでした。
『このくらいかな?』と思ったところが下振れしたのだと思います。
結果、10km地点で『やっばいぞ!』と焦るのでした。

10〜15km(大沢駐車場手前) 

敗因:ペースアップを心掛けるも不十分、実力不足
樹海台駐車場を過ぎ、ここから19km地点(山岳スプリット開始前)までが、”The富士ヒル”というべき5%前後の勾配が淡々と続きます。
10km地点で出力が足りていないことに気づきましたが、ここから足を使ってペースアップしても、まだ半分以上残っているから、当然最後までは持たないし…、
という事でまだポジションは変えず、ゆるい勾配ではダンシングによるリカバリーでペースアップすることに。
しかし、結果としてその対応では全く足りてなかった訳です。
この区間でタイムを稼ぐ走りをしたかったのに、最大のタイムロスを生んでしまいました。
レース開始から1時間を経過したところであり、疲労したのも事実です。
つまり1時間以上連続する高負荷トレーニングが不足しているんです
最終的に予想した富士ヒルタイムは高負荷×短時間の結果からの推定でしかなく、レース負荷×レース時間の実績が不足していました。
完全に実力不足です…

15〜20km(奥庭駐車場手前) 

敗因:パワー解放、リカバリするも、実力不足が露呈
15kmあたりになると地元の皆さんが大沢駐車場(17km地点)でやっている懸命な応援”陣太鼓”の音が聞こえてきます。
この富士ヒル名物と言える応援は身が引き締まると言うか、ホントにパワーを頂ける気がします。
毎回、大変感謝しております。ぜひ続けてほしいです。

事前の試走で決めていたのですが、大沢駐車場からは更に勾配が少し緩むのでロングスパートを掛ける予定でした。
で、実際に大沢駐車場を過ぎてから踏んでみると感触は悪くないんです
(脚は確かに残っている!ここまで重いギヤを踏んでいないので腰が痛いとかトラブルもありません)
19-20kmには山岳スプリット賞の掛かったタイム計測区間があります。
ここはダンシングを多用してクリアしようとするも、渋滞にあって多少引っかかりました。
それを差し引いても、ここでも大きなロスを生んでしまいました。
まぁ何度も言いますが、1時間超過域の練習不足です

20km〜ゴール地点(富士山5合目) 

敗因:実はパワーは予想以上に残っていた。しかし引き出し切れなかった。
山岳スプリット区間が終わると奥庭駐車場が見えてきます。
ここからはこれまでとは一変してほぼフラットな勾配が3つのトンネルまで続きます
3つ目のトンネルを抜けると再び6%勾配が500mくらい出てきます。
最後の500mは疲労もあって正に”壁”に思えますが、その手前のフラット区間の巡航速度は平均速度が高いのでゴールタイムに大きな影響を与えます。
ブロンズ以上を狙う人はここで最低でも40km/hは必要と言われています。
(ちなみに筧さんが優勝した時はここで56km/h出したそうです)。
そんな相場感の中で昨年の私は36km/hしか出せませんでしたから、今年は40km/h以上を目標としていました。
しかし、今年は奥庭駐車場が見えてからギヤを掛けた瞬間に違いを感じました。
踏めます。結局、ほぼ単独で45km/h巡航して3つのトンネルをクリア
(この時感じたのは、出た速度のことより ”やっちまった~” という反省)
最後の500mは苦しみましたが、ダンシングを多用して何とかゴール
結果、疲労が溜まっていて遅れが拡大してもおかしくないこの区間が一番遅れが少ない区間になりました。
先の ”やっちまった~” はつまり、”残し過ぎたー”という直感でした。

まとめ

今年はイーブンペースをモットーに各パートで冷静に自分と会話したお陰で、こうして振り返ると当日の感触が鮮明に蘇ってきます。
そもそも繊細な出力の出し入れをメーターなしで行おうとしたのが愚行であって、例年のように区間ごとの平均速度で管理していれば、もしかしたらタイムを少しは短縮できたかも知れません
しかし、そのやり方だとタイム短縮以上に体力を消耗していたのは間違いないでしょう。
今年は昨年より1分も遅かったのですが、1分の遅れ以上に体力の消耗は抑えられた気がします。
要はパワーマネージメントに改善の余地があったという事です。
(ピッタリ使い切る難しさに直面した訳です)
なので、一概に今年の取り組みが失敗だったと、結論付けたくありません。
まぁ、証明できるのはまた来年という事になりますが、引き続きこのやり方(引いたサドル位置でのパワーアップと実レース時間内のパワーマネージメント)を鍛錬していきたいと思います。

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