GIANT TCR2(2011)改 ver 2017#2(パワーメーター導入編)

“空前絶後の拷問装置”です、Justice !

久しぶりに予算投入してマシンを改修したお話しの続編です。
前回お話ししたように今回の改修のポイントは3つでした。

1.コンポのフルアルテグラ化(6800系)
2.セラミックBB装着(WISHBONE)
3.パワーメーター装着(PIONEER SGY-PM910VL

前回の投稿で1と2についてお話しましたが、書き切れなかったパワーメーター(*)について紹介します。
(*)今回、購入したパワーメーターの詳細に興味がある方はメーカーHPも是非ご覧ください

パイオニアパワーメータ  SGY-PM910VL
手にしているのは 左クランクで、その真ん中に鎮座している黒いモノがパワーメータです

パワーメーターって何?

一言で言うと人がペダルを漕ぐ時に自転車に与える動力(馬力、パワー)を計測する装置のことです。
昭和40年代生まれのクルマ好き世代なら、夜のファミレスで朝までクルマの論議をしていた人も多いと思います。

『日産の人に聞いたんだけどBNR32はカタログ記載は280馬力だけど実は300馬力でてんるだって!』とか
『コスパならRよりI-Rでしょ。なんたって1馬力1万円!』
な~んてね

その時は雑誌の情報でしかなかった”馬力”が、自転車ではパワーメーターがあれば、リアルタイムにわかるんです!
どうやって測定しているか?と言うと…
物理式を簡単に説明すると馬力(=出力、パワー)というのは簡単にいうと入力×回転数です。
パワーメーターでは以下のように計測した入力と回転数から出力を計算し、サイクルコンピュータに表示してくれます。(単位はWワットです。)

・入力…クランクの内側に張り付けたひずみゲージでペダルを踏み込んだ際に発生するクランクの僅かな歪み(=電気抵抗値の変化代)を電圧に変換。入力と出力電圧の相間(校正)をとることで出力値として読み取り可能。
(この校正をとるため、パワーメーターの取り付けは一度クランクをメーカーのパイオニアに送る必要があります)

・回転数(ケイデンス)…フレームにつけたマグネットによりクランクが回転する際に発生したパルス信号から算出

これによって、私にとって今までミノウラのローラー台を使ったライブトレーニングでしか確認できなかった出力が外で実走している時もリアルタイムに分かるようになるんです。

スカイラインGT-R(BNR32 左)とパルサーGTI-R(右)
供に90年代前半に勃発したパワーウォーズの真っただ中で一世を風靡した名車です

そもそもパワーメータって必要なの?

パワーメーターの存在を知らない人にとっては、
”なくても自転車は走るし、トレーニングもスピードと心拍とケイデンスが分かれば十分でしょ。なんで、自分のパワーが知りたいの?”
と思いますよね。ごもっともな疑問だと思います。
でも必要なんです!その理由はズバリ

“パワーを自慢したいから!”

ではありません。
その理由を一言でいうならば、
”トレーニングやTT、ヒルクライムで実力を出し切るため” です。

最大心拍数は体調に影響されるので、最大心拍数発生時に最大出力を発揮しているとは限りません。
体調が悪いと軽負荷でも心拍数はあがるし、その逆もあります。(やる気の有無でも変わります)
心拍数はあくまで体調を表すもので、自転車目線で言うなら ”頑張っている感” を定量化した数値です。
だから心拍数が高いから充実したトレーニングが出来た、とは言えないんです。
同じ時間トレーニングしても目標パワーが出ていなかったら、それば甘えであり、言い訳であり、サボりでしかありません。
そういう意味では

自分にウソがつけない、目標パワーが出るまでやめられない”拷問装置”

とも言えると思います。
また後述しますが、TTやヒルクライムにおいて目標とは出力に置き換える事ができるんです。
つまり目標への到達度は、体調ややる気に影響されないパワーで確認するのが一番正確なんです。

知彼知己,百战不殆 (彼を知り己を知れば百戦危うからず)

これはご存知の通り有名な孫子の兵法にある格言の一つです。
パワーメーターはこの戦い方を実践するための必須アイテムです。
ヒルクライムに於いて、ここで言う”彼=目標”とはコースの負荷の事を指します。
富士ヒルクライムの舞台であるスバルラインは全長24km、平均勾配5.2%で、ここを75分以内(シルバー獲得)で走るには約4W/kg(=自分の場合、280W) の出力で走る必要があることは多くの人の経験から明らかになっています。
私も昨年計算しましたが、同じような結果になっています(過去ネタ

これに対し、”己”の実力が4W/kgを超えていれば、100回戦っても勝てるんです。
逆に4W/㎏に達していなかったら10,000回挑んでも目標はクリアできません。
目標と実力の開きが大きい場合、楽勝なのか惨敗のどちらになると思いますが、それは戦う前に決まっているんです。だから負けた場合、悔しがったり喜んだりするのはお門違いで、両方のケースとも目標を見直すべきです。
でも目標と実力の差が僅差の場合、戦い方によって勝敗が分かれます。

『あの時、もうちょっと頑張れば…』と、後悔(というか未練、というか言い訳)が跡を引く場合もあります。
パワーメーターとは今まで曖昧だった”己”を定量化し、常に目標との開きを確認しながら戦えるのでギリギリの戦いになるほど効果を発揮するアイテムなんです。
軽量フレームやホイールのように物理的に自転車を早くするアイテムではありませんが、TTやヒルクライムのように自分の限界に挑みつづけるような状況においては、フレームやホイール以上に結果に直結するアイテムだと思っています。

パワーメーター SGY-PM910VLの導入手順

上にもちょっと書きましたが、ホイールなどと違って、自分で付けることは出来ません。
まず、パワーメーター取扱店経由でクランクをメーカー(パイオニア)に送ります。
その際、必ずパワーメーターとチェーンステーのクリアランスを確認しましょう。
パイオニアのパワーメーターはマイナーチェンジで小さくなったものの、まだ意外と大きいのでチェーンステーと干渉する場合があるの取り付け不可のフレームもあるようです。

その後、メーカーにてクランクごとに出力値を調整してから取扱店に帰ってきます。
(ここまでで余裕を見て1週間くらいかかります)
帰ってきたクランクは普通に自転車に取り付けることができます。

パワーメーター装着前に必ず確認しましょう

サイコン(ガーミンEDGE500)とのカップリング(キャリブレーション)

実はこの作業でちょっと戸惑ったので、忘れないように書いておきます。
今回購入したパワーメーターはぺダリングモニター(クランク角度30°毎の入力値をベクトル表示する)機能があるのですが、ぺダリングモニター機能を活用するには別売の専用サイコンを購入する必要があります。
専用サイコンの場合はパイオニアのHPにカップリングの手順があるのでそこを参照すればいいと思います。
私の場合、予算の都合から手持ちのサイクルコンピューターを使うのでとりあえずパワー表示だけ利用するつもりです。
宝の持ち腐れ!と言われても仕方ないですが、今回のキャンペーン価格は単純なパワーメーターとしても十分安いんです。(そうは言っても専用サイコンの導入は…なるべく早く予算化したいと思っています!)

という事で、手持ちのサイコン(ガーミンEDGE500)とのカップリング方法は当然ながらパイオニアのHPにはないので、どうやったのか?をまとめておきます。

ぺダリングモニター機能を搭載した専用サイコンは購入していません。
写真のようにぺダリングパワーがベクトルで表示されるので
ぺダリングスキルが一目瞭然になりぺダリングの矯正が可能です
欲しいなぁ~

・パワーメーター側

パイオニアのHPのFAQに近い質問がありました。(パイオニアHPのFAQより)
ここには0点補正のためのクランク位置の指定が記述してありますが、これだけだと実は不十分だと思います。
補足すると…
センサーを起動させるため、3回転くらい回したのち、左右どちらかを6時の位置にしておきます。
(回さないとセンサーから信号を発信しないのでサイコンが存在を認識できません)
慣れている人は自然にやるかも知れませんが、この ”回す” ステップを忘れないようにします。

・ガーミンEDGE500側

まだ、そんなの使ってるの?と言われそうですが、まだまだ現役で頑張ってます!
パイオニアのパワーメーターはデータ送信に”ANT+(アントプラス)”という規格を使用しているので、基本的にEDGE500は問題なく信号を受け取れます。
ガーミン側の設定は普通にSettingから行えます。
画面左下のボタン → Setting → Bike setting → 自車を選択 → ANT+ Power → Calibration
まで開いて、ぺダリングモニターを上記の状態にして “Yes” とすれば、センサーを探し始めます。
しばらく待って、IDナンバーらしきものを画面に表示したらカップリング完了です。

データ表示ですが、EDGE500はパワー関連でいくつか項目を持っています。
専用サイコンのようにぺダリンクパワーをビジュアル表示することは出来ませんが、数値として表示してくれます。
(大会本番はこの機能があれば十分です!)
私は瞬間最大値”Power”と3秒平均”3s-ave”を利用しています。

さて、これで準備編は終了です。
いよいよ次回は実走のインプレッションのお話をしたいと思います。

ではまた近いうちに…

ガーミンEDGE500でのパワーメーター設定
左から順番に並べました

 

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