カーボンレールに対応し、正確な調整機能と高い耐久性を併せもつカーボンシートポスト、FSA SL-Kをご紹介!
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シートポストはサドルの性能を十分に引き出すための必須アイテム
サドルには快適性や軽量化など、サイクリストの要求はたくさんあって、サドル選びは非常に楽しくて、深~い行為になります。
しかし、一生懸命選んだサドルの性能を引き出すには、シートポストも重要な役割を担っています。
例えば、対応するレールの種類、ポジションの調整機能、など。もちろん軽量である方が望ましいです。
私も、軽くて快適そうなサドル アリアンテR1 を購入した時、せっかくだから軽量なシートポストを探した結果、構造がシンプルでヤグラ部分までカーボンでできている非常に軽い(φ27.2で147g)シートポストを購入しました。
φ27.2の真円の細身のカーボン製のシートポストは軽量なため、ダンシングのリズムも自然だし、荒れた路面からの細かい振動の吸収性も良かったので非常に乗り心地が良く、軽量なアリアンテR1との相性は抜群だったと思います。
という事で、サドルの性能を引き出すにはシートポストもちゃんと選ぶ必要があるんです。
決してサドルのおまけ、という感覚で選んではいけないアイテムなんです。
走行中にヤグラが破損!
しかし、ある日、国道を比較的早い速度で巡行していた時、ちょっと油断していたせいで道の段差でお尻が浮かされ、お尻が着地した瞬間、その衝撃でヤグラが破損したんです。
一瞬、お尻が爆発したのかと思いました。
ラッキーなことにサドルはヤグラにひっかかってくれたので、お尻にシートポストが突き刺さることはなく、安全に停止することは出来ましたが、一歩間違えば非常に悲惨な事故につながる可能性もあった危ない事故でした。
(その後、家まではダンシングオンリーで帰る羽目になったのは、辛かった)
軽さ重視の考え方からの方針転換
そんなこともあり、未舗装路や国道の荒れたアスファルトなど多様な路面を走る一般的な走行用のシートポストには、軽量なだけではなく、十分に堅牢なヤグラも必要である!とシートポストに対する要求項目をアップデート。
その結果、出会ったのがFSA SL-Kだったんです
以下に、FSA SL-Kの優れた点と悪い点をご紹介します。
FSA SL-Kの優れた点と悪い点
優れた点
- レールに優しい設計
FSA SL-Kシートポストは、レールの上下を面で支える設計を採用しています。これにより、局部的な応力集中がし難くなり、レール破断のリスクを軽減。サドルの寿命を延ばすためにも非常に優れた特徴です。 - 微調整が容易
通常のボルト2本タイプのシートポストでは、サドルの上下角度と前後位置の微調整が難しいことがあります。しかし、FSA SL-Kはその両方を別々に調整可能。サドルの位置調整が細かく行えるため、快適なポジションを簡単に見つけることができます。
悪い点
- 複雑な構造のヤグラ
FSA SL-Kシートポストは、一般的な2本ボルトタイプに比べてより複雑な構造を持っています。これは一部のライダーにとって、取り付けや調整が若干手間取る可能性があることを意味します。 - やや重量が重くなる
FSA SL-Kシートポストはかなりガッシリした金属が使用されているのと、ボルトが3本あるため、一般的な2本ボルトタイプに比べてやや重量が重いことがあります。
重いと言ってもヒルクライム用の軽量シートポストに対しての評価であって、一般的には軽量な部類に入っていると思います。
インプレッション
シートポストの重量が+100gと言うのは意外と違いを感じました。
特にダンシング時の振り難さに影響が出ていると思います。やはり重量増分がヤグラに集中しているので、サドルが重くなったような感じに近いと思います。
アスファルトのひび割れのような細かく荒れた路面を走った時の振動吸収性に関してはそんなに違いは感じません。
やはりこの重量増分はレース用としての用途の場合は、少しデメリットかも知れません。
私がメインでやっているランチライドのような用途においては、レースと違ってライド時間が長く、路面状況もいい場所とは限らないので、フッと気を抜いて路面のうねりに突き上げられることもたまにあります。
そんな不意を突かれた衝撃が入ったとき、あの ”お尻爆発事件” 以降、軽量なサドル&カーボン製のヤグラは ”壊れるかも知れない” という不安を私は未だに払拭できていません。
重量面からクライミング性能が多少犠牲になっても、日常使いにおいては ”壊れない” 安心感は非常に大事だと思います。
そういう意味では、丈夫でそこそこ軽量なFSA SL-Kシートポストは日常使いのシートポストとしては非常にお勧めできるアイテムだと思います。
まとめ
カーボンレールに対応し、丈夫で細かなセッティングが容易に出せるFSA SL-Kシートポストを紹介しました。
丈夫さとバーター関係にある重量増は多少気になるものの、ヒルクライム専用パーツを除けば十分軽い方だし、その重量増分で壊れない安心感を得られるのであれば、日常使いにおいてはほぼベストな選択と言えるのではないでしょうか。
カーボンレールのサドルを使用するサイクリストにとってはライドスタイルや好みに合わせて、このシートポストも候補に入れて検討してみては如何でしょうか。