自転車のオーバーホール Episode2  -ステムの攻撃-

後には退けない一大イベント(後編)

組み上げている最中に問題が発生したところで日曜日が終わってしまい、スキーのシーズンインとも重複したため、作業もブログの更新もままならず、随分と間が開いてしまいましたが、ナントかカタチになりました。
では感動(?)の完成までのストーリー(超大作になっちゃった)をお話しいたします。

ガラスコーティング

部品交換を除くと今回の作業のメインイベントです。
ちゃんとコーティングするならコンポは全部外した方がやり易いですからね。
まずはいつものように作業前に必要なモノを準備します。
タッチペン(クルマ用、石跳ね、等で傷ついた箇所を修復します)
コンパウンド(クルマ用で代用、通常の洗浄では落としきれないヨゴレをこの際一気に片付けます)
・コーティング剤ブリス、ガラスコーティングがお気軽にできます)
霧吹き(ブリスの施工に必要です)
タオル(1~2枚、コンパウンド用とコーティング剤用)

まず、コンパウンドで全体を磨き上げます。

付属のスポンジにコンパウンドを少量たらして、磨きます
あまり強く擦ると塗装が剥げますので、個別に汚れがあるところ以外は、軽く全体的になで回すくらいの気持ちでいいと思います。
(お分かりだと思いますが、この作業は塗装を痛めるので丈夫な塗膜をもつ普及版のアルミフレームの方にお勧めします。)

クルマ用のコンパウンド。使い方は専用スポンジに付けてこするだけ(左) 左フォークに擦った傷(中央) 施工後、微妙ですがキレイになりました。 微妙なところがリアルでしょ(笑)(右)

クルマ用のコンパウンド。使い方は専用スポンジに付けてこするだけ(左)
左フォークに擦った傷(中央)
施工後、微妙ですがキレイになりました。微妙なところがリアルでしょ(笑)(右)

タッチアップ

また、この作業と並行して石はねなどで塗装が剥がれたところはこの機会にタッチアップしておきます
私の場合はフォーク裏に大きな塗装剥がれがあるのでここをタッチアップしました。

似たような色を探してきました。今回は日産用プアホワイト(左) 石跳ねで大きな塗装はげ(中央) 施工後が雑なので仕上がりが悪いですが、まぁ目立たなくなったのでヨシ!(右)

似たような色を探してきました。今回は日産用ピュアホワイト(左)
石跳ねで大きな塗装はげ(中央)
施工後が雑なので仕上がりが悪いですが、まぁ目立たなくなったのでヨシ!(右)

いよいよコーティングします

さあ、お待ちかねのコーティング作業です!
とは言え、作業はものすごく簡単です。
1.霧吹きで施工する箇所に水滴を付けます
2.付属のスポンジにコーティング剤を少量含ませ、施工する場所に擦りつけます。
3.乾いたタオルで吹き上げます。

これだけで濡れたような艶になります。
但し、メーカーの説明書では一回の施工で4.5ヶ月間艶を維持するそうなので、いつも艶々のフレームでいたい方はこまめに施工するか、もっと高いコーティング剤を使うようにして下さい。

ガラスコーティング剤としては安いブリス(左) 注意書きには洗車後の水滴が残った状態で施工するよう指示されているので、水滴を霧吹きで再現中(中央) 施工後、いい艶がでました(左)

ガラスコーティング剤としては安いブリス(左)
注意書きには洗車後の水滴が残った状態で施工するよう指示されているので、水滴を霧吹きで再現中(中央)
施工後、いい艶がでました(左)

ステアリングのBRG交換

さて、次は去年のメンテナンスの際、気づいていたのですが、部品取り寄せに時間がかかるので見送っていたフォークBRGの交換です。
ただ外して新しいのを突っ込むだけなので難しいことはないのですが、アマゾン等で買う際に適正な部品が見分けにくいので、注意が必要です。
私の場合は作業前に行きつけの自転車屋さんに自転車を持ち込んで調べてもらいました。
(自分でメンテするにしてもいろいろ相談できる自転車屋さんって大事ですよね)

フォークとフレームをつなぐ部分の2つのBRG(左) 結構錆びています。しかし回転は問題ないので交換しなくてもいいのですが、4年経過したし、キレイ好き(ウソ)なので交換しました。(中央) 上下で径が異なります。(右)

フォークとフレームをつなぐ部分の2つのBRG(左)
結構錆びています。しかし回転は問題ないので交換しなくてもいいのですが、4年経過したし、キレイ好き(ウソ)なので交換しました。(中央)
上下で径が異なります。(右)

上下異径BRG(1+1/8)の上側(左) 同じく下側(1+1/4)(中央) 上側BRGにはTCR専用のスペーサーが入っています。これがないとトップボルトを締めたらハンドルも一緒に締まってしまうので、古いBRGを廃却する際は抜き忘れないように要注意です(右)

上下異径BRG(1+1/8)の上側(左)
同じく下側(1+1/4)。FSAのカタログを見てもズバリ品が分かりずらいのでお店で実物のサイズを測りながら注文しました。(中央)
上側BRGにはTCR専用のスペーサーが入っています。これがないとトップボルトを締めたらハンドルも一緒に締まってしまうので、古いBRGを廃却する際は抜き忘れないように要注意です(右)

Stem交換

下側BRGをフォークに付けて、フレームに差し込み、上側BRGをセットしたらStemを取り付けます。
今回はずーっと考えていたポジション(ハンドルを低く、遠くにする)をとれるように別部品に交換しました。
取り付け方は
1.ステムをフォークコラムに仮留めする
2.スペーサーをセットしてトップボルトを本締めする
3.ステムを本締めする
2と3の順序を間違えると、異音の原因になるので、注意してください。

今回準備したステム 120mm、17°”!(左) 我が家のステムたち 上は昨年の富士ヒルに使用した70mm 真ん中は標準装備品100mm 下が今回の120mm品 長さもさりますが、角度が攻めてますね~(右)

今回準備したステム 3T ARX-Ⅱteam 120mm、17°”!(左)
我が家のステム達。上は昨年の富士ヒルに使用した70mm
真ん中は標準装備品100mm 今年の富士ヒルはこれを使いました。
下が今回の120mm品。長さもありますが、角度が攻めてますね~(右)

 

new position より低く、遠くになりました。 (攻め過ぎたかな…)

new position
より低く、遠くになりました。(攻め過ぎたかな…)(左)
標準のステムのセッティング(比較用)(右)

本締め付けにはトルクレンチを使用します。

ほとんどの部品には規定トルクが記載されているので、その指示に従います。
この規定トルクで締めろ!という意味ではなく、これ以上かけてはいけない、という意味なので、私は規定トルクの80~90%で締めています。

規定トルクは締結部のそばに記載されています(左) 締め付けトルクはトルクレンチで管理します。(右)

規定トルクは締結部のそばに記載されています(左)
締め付けトルクはトルクレンチで管理します。(右)

Derailuer、Chain、Brake取り付け

このへんは特に難しいところもなく、部品交換もしなかったので説明は簡単に。
一言で言うと付くようにしかつかないので、ささっと付けちゃえばいいのですが、ブレーキはちょっとコツが必要なので簡単に写真で説明します。

最初にトリムレバー(黄色枠)を下げて置きます。写真は上がった状態(左) 手で握ってブレーキを掛けた状態にします。トリムレバーは下がっています。(中央) この状態で締結します(右)

最初にトリムレバー(黄色枠)を下げて置きます。写真は上がった状態(左)
手で握ってブレーキを掛けた状態にします。トリムレバーは下がっています。(中央)
この状態で締結します(右)

あとはハンドルをつけてケーブルを繋いで、変速調整したらおしまいです。
意外と楽だったなぁ…なんて思っていたら、大問題が発覚するのでした。

大問題発生!(そんなところが漏れていたなんて、気が付かなかった…)

ハンドルをステムに取り付け、ケーブルをブレーキとディレーラーに繋ぎます。
今回はインナーワイヤーだけ交換します(アウターは流用)。
私の自転車はフレームの外通しなので雨ざらしに会うため、錆びたり伸びたりの問題がなくても、注油を兼ねて1年に1回は交換する今年にしています。
今回準備したのは
・シフトワイヤー(インナーのみ)
・ブレーキワイヤー(インナーのみ)
シフトワイヤーはシマノ純正で、11速ではないのでPTFEではなく安いステンレスワイヤーを使いました。一方ブレーキはBR6800を付けているのでPTFEが使えるのですが高かったので今回は見送り。代わりにオシャレなカラーワイヤーを購入。
アウターケーブルからチラッと見える赤いワイヤーがカッコいいかな…と。

シフトワイヤー(左の左) ブレーキワイヤー(左の右) アウターケーブルからみえる赤い奴(右)

シフトワイヤー(左の左)とブレーキワイヤー(左の右)
アウターケーブルからみえる赤い奴(右)

ステムの逆襲

4本のワイヤー(ブレーキ2本、シフト2本)の本締め前に、最終確認します。
まずはハンドルを左右目一杯に切ってワイヤーが足りているかの確認です。

…なんだ、こりゃ??
予想と違う風景にしばらく思考が止まりました。
ハンドルを切るとアジャスターが割れて中のシフトのインナーワイヤーが見える。こんな機能ついてたっけ??
なーんでか??、What is happened ?

この状態から(左) 見えてはいけないモノが見えている(黄色枠内)(中央) 気のせいではない。やっぱり見えている!(右)

この状態から(左)
見えてはいけないモノが見えている(黄色枠内)(中央)
気のせいではない。やっぱり見えている!(右)

 

一生懸命不思議がっても一人で作業してるんだから、誰も突っ込んでくれません。
原因は瞬間的にわかったので、勿体付けないでさっさと言うと、
(十分勿体付けていますね)
ケーブルアウターの流用が原因です。

今までステム交換は何回もしていますが、標準品より短いモノにするか、元に戻すかしかしておらず、伸ばすのは今回が初でした。
ステムを伸ばしたらインナーワイヤーもアウターケーブルも長くしなきゃイカン訳です。
(ここ今回のチェックポイントです)
アウターケーブルは予め準備していなかったので、新規購入しなければならないのですが、この時点で日曜日の22時を過ぎていたので、万事休す。
いったん作業を中断することになりました。

作業再開!

平日は会社に行ってるので日曜に作業が終わらないとすべての予定が狂ってしまいますね。
平日夜は寒いし眠いしで作業が進まず、その間スキーのシーズンインもこなしたので2週間近く放置してしまいましたが、ようやく再開です。
準備したのはもちろんアウターケーブルですが、
会社帰りによったお店にはシフター用の赤がなかったので、白を購入。
(まぁ赤と白のフレームなのでなんとかなるでしょう)

ブレーキ用(左)とシフト用(右)

ブレーキ用5φ×2500mm(左)とシフト用4φ×2500mm(右)

アウターケーブルの切り出し

アウターケーブルはつながって売っているので、自転車に合わせてカットして使用します。
(シフトケーブルとブレーキケーブルは構造が異なりますのでお互いの流用は不可です)
またシフトアウターのカットにはニッパーではなくケーブルカッターが必要ですので注意してください。

シフトアウター断面。 細いワイヤーに囲まれているためニッパーで切ると変形してうまく切断できません。(左) ブレーキアウター断面。ニッパーで切断可能。但し切り口はヤスリで整える必要あり。(右)

シフトアウター断面。
細いワイヤーに囲まれているためニッパーで切ると変形してうまく切断できません。(左)
ブレーキアウター断面。ニッパーで切断可能。但し切り口はヤスリで整える必要あり。(右)

ケーブルカッター。いつか使うかも知れないと思ってずいぶん前に買いました。(左) 刃先が丸くなっており、ニッパーと違いケーブルを包むようにカットするので細いワイヤーも崩さずにカットできます。(中央) カットシーン(右)

ケーブルカッター。いつか使うかも知れないと思ってずいぶん前に買いました。(左)
刃先が丸くなっており、ニッパーと違いケーブルを包むようにカットするので細いワイヤーも崩さずにカットできます。(中央)
カットシーン(右)

試行錯誤を重ね、納得いく長さを見つけます。

基本的には現物合わせです。
機能的には左右にハンドルを切って中身が見えなければOKですが、余分なケーブルがはみ出ているのはロードレーサーとしての美観を損ねるので、そこにちょっとしたコダワリが出てくると思います。
じっくり落ち着いてりましょう。
今回はこんな感じ(写真中央)で手を打ちました。

アウターが長ければ機能的にはOKですが、これではかなりブチャイクです(左) かなりスリムになりました。赤と白のパンダアウターも気に入ってます。(中) 左右にハンドルを切っても今度はインナーは見えません。メデタシ!(右)

アウターが長ければ機能的にはOKですが、これではかなりブチャイクです(左)
かなりスリムになりました。赤と白のパンダアウターも気に入ってます。(中)
左右にハンドルを切っても今度はインナーは見えません。メデタシ!(右)

変速調整

さあ、ようやく次に進めます。
ここまで来れば、ゴールは見えました。あと少しです!
まずはリヤ側をやります。
リヤ側はトップギヤから調整します。ケーブルを繋ぐ前に、トップギヤの下にプーリーが来るようにアジャストボルトを回して位置を合わせます。
次にシフターを最Hiになるまでカラ打ちしてケーブルを繋ぎます。
ケーブルに繋いだら先ほどと同じようにトップギヤとプーリーの位置を合わせます。
トップギヤが終わったら、もう一つのアジャストボルトを回してトップギヤと同様にローギヤの下にプーリーが来るように合わせます。
フロントも同様ですが、フロントはロー側から合わせないとうまくいかないので注意してください。
(アジャストボルトだけでどうしても位置が合わない場合はケーブルについているアジャスタも使います)
全段すべて使って異音が出なければ終了です

リヤのアジャストボルト。 黄色枠内がトッギヤ側用で下がローギヤ側用(左) ボルトを緩めるとプーリーは外側に動きます。(中央) フロントも同様ですが、インナー側(黄色枠)から合わせます。 こっちは緩めると内側に移動します。(右)

リヤのアジャストボルト。黄色枠内がトッギヤ側用で下がローギヤ側用(左)
ボルトを緩めるとプーリーは外側に動きます。(中央)
フロントも同様ですがインナー側(黄色枠)から合わせます。こっちは緩めると内側に移動します。(右)

最後はバーテープ

いよいよ仕上げフェーズです。
バーテープはお気に入りのリザードスキン2.5mmです。(前回も同じ)
これ、ちょっとペタペタする感があるので好き嫌いは分かれると思いますが、雨や汗で濡れても滑らず、クッション性もあって私は大好きです!
(握っていて気持ちいいんですよ。これ)

まずは下準備

ケーブルをハンドルに合わせて止めます。
このとき使用するのはビニールテープでもいいのですが、ビニテだと次回交換する時ベタベタになっているので結束テープを使っています。
見た目はビニテとほとんど同じなのですが、ビニテより糊が少なく少し硬いため、伸びにくく1年たってもグダグタになりません。
この用途によく使われるスコッチのプラスティックテープというのもありますが、こっちの方がかなり安いのが魅力です。
(黒しかないのが残念)

結束テープ。日東N855(左) ハンドルを握った際邪魔にならないようにブレーキとシフトのケーブルを固定します。ハンドルの下側にまとめています(中央) 下準備完了(右)

結束テープ。エーモンN855。カー用品コーナーでも入手可能(左)
ハンドルを握った際邪魔にならないようにブレーキとシフトのケーブルを固定します。ハンドルの下側にまとめています(中央)
下準備完了(右)

バーテープを巻きます

巻き方はいろいろ流派はあるし、難しくないので、敢えてHow toを紹介するのは省略します。
今回巻きあがった姿はこちらです。

巻きあがり!(左) リザードスキン(トカゲの皮)というネーミングも好きです(中央) エンドキャップはバーテープ付属のものではなく、温泉ライダーの時にAvedioで買ったモノ。ネジで留めるので落ちにくいと思います。(右)

巻きあがり!実は右側少し失敗してます…(左)
リザードスキン(トカゲの皮)というネーミングも好きです(中央)
エンドキャップはバーテープ付属のものではなく、温泉ライダーの時にAvedioのテントで買ったモノ。
ネジで留めるので落ちにくいと思います。(右)

ワイヤーキャップを付けて終了!

インナーワイヤーは切りっぱなしにしておくと、そのうち解れてきて脚に刺さったりするのでワイヤーキャップを付けます。
やり方は簡単でワイヤー先端に被せてカシメるだけ。
カシメる際はペンチで軽く潰してもいいのですが、先ほど使ったワイヤーカッターはカシメ機能もついているので、それで仕上げました。

ワイヤーカッターの根元の凹凸はカシメ用です。ここでワイヤーキャップを挟みます(左) カシメ例、ブレーキ(中央)とディレーラー(右)

ワイヤーカッターの根元の凹凸はカシメ用です。ここでワイヤーキャップを挟みます(左)
カシメ例、ブレーキ(中央)とディレーラー(右)

ついに完成!

いろいろありましたが、ようやくカタチになりました。
今回は勉強になりましたね~。
やったことない人は是非チャレンジしてみてください。やってみる見ると愛着と理解が深まりますよ。

いろいろありましたが、ようやくカタチになりました。

いろいろありましたが、ようやくカタチになりました。

参考書籍

ちなみに今回参考にした本はこちらです。
特に真ん中の本(ロードバイクメンテナンスブック)が参考になりました。

今回参考にした教本 特に真ん中の本が参考になりました。

今回参考にした教本
特に真ん中の本が参考になりました。

 

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